Rocket Project
ロケットプロジェクト
ロケットプロジェクトはF.T.E.の根幹となる活動です.ロケットの製作には様々な知識や準備が必要なので,メンバーの総力を結集して作ります.小さなミスが失敗を招くので全ての工程を慎重に行います.
↓FTE-02発射準備
↑モデルロケット"雉"打ち上げ
ロケット打ち上げまでの流れ
モデルロケットについて
❝ モデルロケットは、教育用などを主な目的として使用されている、比較的小型のロケットである。(中略) エンジンはモジュール設計で大量生産されており、小型のものは使い捨て、中型以上のものは推進薬がリローダブルとなっている。その他の構成要素はプラスチックなど主に非金属で作られることが多く、回収装置を備え複数回利用可能な設計とする。到達高度は高度数十mから数百mのものが多いが、大型のロケットとなれば高度数十㎞に達するものもある。❞ Wikipedia "モデルロケット"より
⇐モデルロケットの打ち上げ
火薬エンジンに点火(ignition)して発射,火薬が尽きるまでガス噴射により動力飛行します.その後,最高高度まで推進力を伴わず慣性飛行します.この時間はディレイタイムと言われます.エンジンの逆噴射により本体内部のパラシュートを放出(ejection)・開傘,減速しながら降下します.この回収の過程をリカバリー(recovery)と言います.
モデルロケットの構造の概略図⇒
フィンは機体の姿勢や進路を安定
させ,ランチラグは発射の際にガイド
として機能します.
エンジンマウントはエンジンを
ボディチューブに固定するもので,
パラシュートは空気抵抗を利用して降下
速度を落とす役割をします.
全長数mの比較的大きなロケットの打ち上げには,火薬エンジンではなく
ハイブリッドエンジン(右図)を用いることがあります.最も一般的なものは,
固体燃料がおかれた燃焼室へ液体か気体の酸化剤を供給する事によって燃焼
を起こし,生成したガスを噴射してその反動で進みます.
<ハイブリッドエンジンの特徴>
・液体燃料ロケットとの比較
配管が短く済むなど機械的に構造が単純です.燃料も液体より固体の方が密度が高いので小型化できます.Al・Mg等の反応性の高い金属を添加するだけで比推力(specific impulse:燃料効率を示す尺度であり,推進剤流量に対する推力の大きさ)を上げられます.
・固体燃料ロケットとの比較
理論的に高い比推力が得られ,燃焼効率が高いです.また,酸化剤の噴射量を変化させることで出力の調整をすることができます.さらに燃料と酸化剤が別の場所にあるので爆発の危険性も低く,酸化剤に液体酸素等を使えば毒性もない,など安全性も高いと言えます.
・欠点
燃焼が進行するに連れ,燃焼室の燃料は減っていき通路が広くなります.これにより完全に反応することなく通路を通過する酸化剤が増加します.よって酸化剤の割合が高くなり,平均比推力が低下してしまいます.また,固体燃料と比べると燃焼速度も1/3ほどと遅いです.