カンサット
カンサットとは
カンサットとは、一定のレギュレーションに則った超小型の人工衛星模擬モデルです。宇宙空間に打ち上げられる衛星と同様の機能、すなわちマイコン、センサ、通信系、アクチュエータを持ちます。
開発したカンサットは気球やドローン、ロケットを用いて投下し定められたミッションを行い、データを取得します。カンサットの開発によって機械加工、回路設計からプロジェクトマネジメントまでものづくりの基礎を学ぶことができます。
F.T.E.ではハイブリッドロケットの開発に比較し自由度が高いカンサットの開発によって、部員の技術力の向上が見られています。
日本国内ではカンサットの共同実験として能代宇宙イベントと種子島ロケットコンテストがあげられ、F.T.E.は2016年度から前者に参加しています。能代宇宙イベントのカンサット競技には「ランバック」「フライバック」「ミッション」の3部門があり、2017年度は3部門全てに参加しました。
開発状況
缶サットプロジェクトの開発進捗状況についての報告書です。2019年能代宇宙イベントでのCanSat競技で、機体名「PRECURSOR」でのランバック部門への参加を予定しています。詳しくは下部の文書をご覧ください。
2018年度 能代宇宙イベント参加機体
ランバック部門に出場したチーム。
ミッションステートメントは「確実に走行を開始できる自立型ローバーを開発し、団体内の技術確立を目指す」。
今後の缶サット開発がより円滑・効率的に進められるように、缶サットの要素技術の取得とプロジェクトマネジメント手法を検討・確立したうえで、4年目以降の缶サット開発の指針とすることを意図して開発した。
機体名Visionaryは,その理念に基づき決定された。
結果は、2回の投下とも、落下時に破損し走行不能でリタイア.。
Visionary
ランバック部門
ミッション部門に出場したチーム。
2機の四脚歩行型Cansatをほとんどのパーツを3Dプリンターで製作し、移動対象物を2機で協力して運ぶというミッションに挑戦した。
機体は投下されるとそれぞれパラシュートで減速降下して着地後にたたまれていた脚を展開し、パラシュートを切り離す。その後、9軸センサと画像認識を用いて移動対象物まで移動し、2つの機体で移動対象物を左右から挟み込んで新たな目標地点まで運ぶ。
結果は、2機ともパラシュートが無事開傘して無事に減速降下したものの、着地の衝撃で片方の機体は脚のパーツのサーボモータが破損し、もう一方の機体は落下の衝撃でソフトウェアリセットがかかり、結果的に2機とも着地した地点から動くことができなかった。
Penguins
ミッション部門
2017年度 能代宇宙イベント参加機体
去年から参加し始めた能代宇宙イベントのカンサット部門は、今年で2回目の参加になりました。
今年はランバック部門に参加をしました。
機体は、基板で構成されたボディを中心に3Dプリントされたタイヤを両サイドに取り付けたローバー型となっています。
軽量化もでき、モーターの軸強度も十分の状態で実験に臨みました。
が、結果としては片方のタイヤが破損してしまい走行することがかないませんでした。
理由を挙げるとキリがないのでここでは控えますが、悔いの残る結果となってしまいました。
来年も同じ機体を改良して再度実験を行いたいところですが、今年の能代であえなく引退となってしまいました。
ですので、この無念を後輩達が晴らしてくれることを信じて、吉報を待っていたいと思います。
がんばれ!!
ではでは
NaN
ランバック部門
ミッション部門では自由に定めたミッションを行うカンサットを開発し、投下実験でミッションの達成度合いを評価します。2017年度能代宇宙イベントでは「ドリルを用いて地面を掘削し、穴にえんどう豆の種を投下する」ミッションを行いました。
機体外形は写真の様になっています。着陸後にドリルを展開する機構が特徴です。マイコンはRaspberry pi zero Wを用いました。通信はマイコン内蔵のWIFIで行いました。
ミッションの結果を説明します。機構、電装は完璧に動作したものの、着地時に横転してしまい地面に穴を掘ることはできませんでした。次回のミッションでは横転を防ぐ機構を取り付ける、あるいは機体の向きによらず行えるミッションを行いたいです。
BORING
ミッション部門
フライバック部門は、カンサットの投下から着地までの間に機体を自律制御することで目的地点に接近することを目的とした部門です。機体の空中での制御ということで、ロケットのより安全な回収手段としての応用も期待されています。
2017年度能代宇宙イベントでは「パラフォイルとGPS・地磁気センサを用いた旋回制御」を行う機体の開発を行いました。マイコンはMBED LPC1768を使用し、左右のモータでパラフォイルの翼を変形させることで旋回制御をする、というシステムになっています。
投下実験は二回行われ、旋回はできたものの目的地への接近ができない、パラフォイルが開傘しない、という結果になりました。今後の目標は来年度のイベントに向け、より確実性のある機体の開発を行うことです。